生活保護の就労指導とは?働かないと保護は廃止か?

生活保護の受給を始めてその方が高齢者や重い障害を持つ方でなく、働ける方



つまり→稼働能力がある方だと役所のケースワーカーから



・就労指導


を受けることがあります。



簡単にいえば


「ハローワークに行って就職活動してくださいね~」と言われることです。



この就労指導について解説します。



就労指導とは

→生活保護を受ける人に対して仕事を見つけてください、と指導すること



なぜケースワーカーの人が「働いてください」と小うるさいことを言ってくるかといえば根拠は



生活保護法の27条1項です。



(指導及び指示)

第27条 保護の実施機関は、被保護者に対して、生活の維持、向上その他保護の目的達成に必要な指導又は指示をすることができる。

条文



生活保護の目的は、ずっと働かないまま保護を受け続けるのでなく、本人が仕事に就き自立して生活できるようになることです。



だから働ける状態の人なら仕事を探してくださいね、と指導をします。指導をするのが役目と法律にもあり 役所の仕事の1つです。


スポンサーリンク




しかしだからといって役所は無理な要求を指導するのもできません。



同じ保護法27条2項・3項にはこうも書いています。


2 前項の指導又は指示は、被保護者の自由を尊重し、必要の最少限度に止めなければならない。


3 第1項の規定は、被保護者の意に反して、指導又は指示を強制し得るものと解釈してはならない。




ようするに保護者の意思を尊重しつつ、強制的に「〇〇しなさい」としてはダメ、といっています。



下僕に命令するように「明日から〇〇の仕事をしてください。そうしないと保護を打ち切るよ」とか 「あと1か月で仕事を探せなければ打ち切りね」と言うのはダメです。




下は沖縄の那覇市が「違法な就労指導」を行なって裁判で敗訴した事例です。



女性に週5日以上、1日4時間以上の仕事に就くことなどを指示し、期限までに従わなかったとして生活保護を停止した

→参考




例えば「ハローワークに行ってください」や「行ったら報告してください」という指導はOKですが、



ノルマのように「週5時間の仕事を探してください」では本人の健康状態や希望を考えていません。



若者ならまだしも、60代で腰に持病がある女性のようです。けっこう無茶苦茶です。




生活保護法の9条には



(必要即応の原則)

第9条 保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等その個人又は世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効且つ適切に行うものとする。


条文




本人の年齢や病気の有無や希望、個人ごとの事情を考慮して、生活保護をしないとダメですよ、と定めています。



だから就労指導も、本人がどんな分野の仕事が得意か、資格を持っているか、健康と年齢、景気の良しあし、年齢などを考慮されなければなりません。



働けるのに働かないと生活保護は打ち切りか?

→打ち切りの恐れはあります。しかし順序があります



では働く能力がある方が仕事に就いてないケースはどうでしょうか。



これには2パターンがあります。



①働きたくてハローワークや就職活動を頑張ってるけど職に就けない方


②仕事ができるのに怠けて働いてないだけ


の2つです。




結論は


①は打ち切りにはならない



②は順序をふんで打ち切りになる可能性


があると知っておきましょう。


スポンサーリンク




①働きたいけど職に就けないケース

生活保護を受ける条件の1つに


→稼働能力の活用 があります。



ようするに「働ける能力があるなら、ちゃんとその能力を使ってください」という意味です。



でもいくら本人の努力があったとしても、仕事がすぐに見つからないケースはざらにあります。



例 

不景気で失業者が街にあふれている・就職活動をしても連続で不合格となった など




こういった場合は打ち切りにはなりません。



稼働能力があっても、すぐに仕事がなく、仕事をしようとする意思があって行動もしている



のなら生活保護を受ける条件は満たしているんですね。



しかしそうではなく、



②仕事ができるのに怠けて探さない・働かない


場合だと、保護を打ち切られる恐れがあります。



「働けるが毎日家でゲームをしてたい。働きたくない」では①で説明した「稼働能力」を活かしていません。


これだと条件を満たさなくなります。



しかしすぐに「明日からあなたは打ち切りになります」と突然に止められる訳ではありません。



下のような順序を踏みます。



口頭による指導

 ↓

文書による指導

 ↓ 従わない

打ち切り



参考 →打ち切りまでの流れ


です。いきなりケースワーカの指示に従わなかったからといって停止されるわけではありません。



口頭の後に、文書で「働いてください」と指導・指示が入ってそれでも従わない場合が対象になってきます。



どんな就労指導があるか

→福祉事務所ごとにちがう

 

どんな就労指導をするかは福祉事務所によって違います。



多いのは


・求職活動を一定の回数をやってください


・おこなった求職活動を報告してください


というものです。



また最近は就労支援という厚労省の事業もあります。


参考





仕事が決まらなければ、『働く能力の活用』もあったものではないと思いますが、



福祉事務所にとっては「就職活動に合格したか」という



結果が問えない以上、保護者側は「就職活動に対しての熱意や意欲」をアピールしていかなければなりません。



もちろんその頑張った結果、いい仕事先が見つかったらそれはそれで嬉しい話だとも思います。



もし不当な就労指導にあったなら



平塚市 厳しい就労指導で栄養失調




「求職活動」の記録をメモで残しておきます。



・ハローワークに行った日付


・どんな求職活動をしていたか


・面接日の日付、結果



このような記録を残しておきます。「あと2か月で仕事が決まらなかったら打ち切りね」等と言われたら、それは はっぱをかけるために言った可能性があります。



もし「努力をしたが仕事がどうしても決まらなかった」のなら打ち切られるべき法的な根拠はありません。



スポンサーリンク

サブコンテンツ

このページの先頭へ